皆さん、こんにちは😊

人生のなかで、ふとした瞬間に他人と自分を比べてしまい、気持ちがしんどくなったことは一度はあるのではないでしょうか。
今回は、なぜ私たちは他人と比べてしまうのかという「心のメカニズム」、そして比較しすぎて苦しくならないために今日からできる工夫をご紹介します。

比べることの「意味」
アメリカの心理学者フェスティンガーは、「社会的比較過程理論」という理論を提唱しました。
これは、人は正確な自己評価を得るために他者と比較をする、という考え方です。
人間が社会の中で適応して生きていくためには、自分の立ち位置や環境を正しく知る必要があります。
つまり、「人と比べること」は、自分を守り、社会に適応するための人間の「本能」とも言えるのです。
この比較の仕組みをもう少し詳しく見ていきましょう。

「下方比較」:安心感を得るための心の防衛
自分より不幸だと感じる人や、自分より優れていないと思う相手と比較することを「下方比較」と呼びます。
下方比較をして安心感を得ることで、傷ついた自尊心を回復させる役割があります。
自信をなくしていたり、落ち込んでいる時に、人は下方比較をしがちであると言われています。

・メリット: 自信を失っている時や精神的にしんどい時、一時的に気持ちを安定させる助けになります。

・デメリット: これに依存しすぎると、自分の成長を止めてしまったり、物事をネガティブに捉える癖がついてしまう可能性があります。

「上方比較」:成長の糧と自信喪失の種
自分より実績を上げている人や、優れた資質を持っていると感じる相手と比較することを「上方比較」と呼びます。

メリット: 「あの人のようになりたい」という憧れや向上心につながり、自分を成長させる原動力になります。
・デメリット: 比較対象が自分とかけ離れすぎていたり、思うような成果が出せない時には、「自分はダメだ」と自信を失う原因にもなります。

過度な比較から心を守るために
他人と比較することは、自分の現在地を知るために必要なプロセスです。
しかし、どちらかの比較に極端に偏りすぎると、心は疲弊してしまいます。
過度な他者比較を防ぐために、以下のような視点をもつことも大切です。

① 「自分軸」の自信を育てる
他人の基準ではなく、自分の長所や「できたこと」に目を向けてみましょう。
得意なことを伸ばす、あるいは苦手なことを少しずつ改善する。
こうした自分自身との対話を積み重ねることが、自信へと繋がります。

② 「ハイライト」と「裏側」を区別する
私たちが目にしている他人の姿は、その人の人生で最も上手くいっている瞬間、いわば「ハイライト」に過ぎません。
他人の「完成された結果」と、自分の「試行錯誤しているプロセス」を比べてしまってはいませんか?
相手にも裏側では葛藤があることを想像したり、比べている地点が違うことに気づくと、見え方が少し変わるかもしれません。

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人と比較してしまう自分を「ダメだ」と責める必要はありません。
それは、一生懸命に社会に適応しようとしている証拠でもあります。

もし「比べてしんどいな」と気づいたら、今はどちらの比較をしていて、何を感じているのかを客観的に見つめてみてください。
この記事が、皆さんの心が少しでも軽くなるヒントになれば幸いです😌

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参考文献
医療法人社団 平成医会「社会的比較理論とメンタルヘルス」https://heisei-ikai.or.jp/column/social-comparative-theory/ (参照 2026.2.24)