皆さん、こんにちは☺️
今回は、子どもがつらい気持ちになった時どこに相談するか?についてのお話です。
1つの調査報告を参考に、考えてみましょう。
子どもの死にたい気持ちの相談先
生きることにしんどさを感じ、匿名・無料で利用することができるオンライン広場「かくれてしまえばいいのです」に参加した18歳以下の子どものうち、死にたい気持ちの相談先として「生成AI(人工知能)」を挙げた子どもが約3割いたことが、NPO法人自殺対策支援センターライフリンクの調査で報告されています。
また、AIに相談した結果、「人に相談するよりも良かった」とした子どもは21%で、「人に相談した方が良いと感じた」(6%)を大きく上回る結果となりました。
相談先の内訳を見てみましょう。
死にたい気持ちが限界になった場合の相談先として最も多かったのは「生成AI」で26%でした。
その次に多いのが「そもそも相談しない/できない」が19%で、「家族」(8%)、「学校の先生」(7%)は少ない結果でした。
家族や学校の先生という身近な人よりも、AIに相談する子どもが多く、そもそも誰にも相談できないと感じている子どもも多数いることが分かります。
相談しない理由として最も多かったのは「どうせ分かってもらえない」(46%)で、「負担や迷惑をかける」(38%)がその次に続きました。
相談された時の私たちのあり方
子どもに限定されることではありませんが、誰かのつらい気持ちを耳にした時、心配な気持ちから「どうしてそんなことを考えるの」「そんなこと言ったらだめ」など、叱責や禁止のメッセージを伝えてしまうこともあるかもしれません。
しかし、そのような気持ちを抱えていることはとてもつらい状況であり、その苦しみに寄り添い、理解を示すことが大切だと考えられます。
そして、苦しい気持ちを相談してくれたことに「ありがとう」と伝えてあげることも大切でしょう。
それぞれの子どもの気持ちは、10人いれば10通りの気持ちがあり、さまざまです。
困り事を聴き、聴いた大人も一緒に困る。
その過程から浮かんできた思いや気持ちを言葉にし、子どもの思いを共に考えていくような、子どもにとって安心感のある場所と人間関係が必要なのでしょう。
AIに相談する方がメリットを感じている子どもが多い現状です。
気軽に相談できる点は長所と思われますが、まずは身近な人との間でつらい気持ちを吐露できるように、相談される側の私たち大人も、今一度、子どもの思いに心を巡らせてみることが求められています。
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参考文献
『子育て支援合同委員会』編集委員会 2025 「子育て支援と心理臨床 vol.25」 福村出版株式会社
「『相談先はAI』3割 生きづらいこども調査<自殺対策支援センターライフリンク>‐福祉新聞Web」 https://fukushishimbun.com/series08/42282(参照 2025.11.18)

