皆さんこんにちは😊
放課後等デイサービスあ~すり~と公認心理師の上野山です😊

今回は、発達障害の人に見られる「こだわり」に着眼してみたいと思います。

発達障害のなかでも自閉症スペクトラムの子どもたちには、特徴的なこだわり行動が見られます。
日課を変えたがらない、いつも同じ服を着る、物の位置が同じでないと気が済まない、自分の家で炊いたご飯しか食べない…など、そのこだわりは人それぞれです。
自閉症スペクトラムをもつ子どもたちは、他者の意図を推測したり、状況を瞬時にとらえるのが苦手なため、不安が高まりやすいという特性があります。
そのため、そもそも不安などの嫌な気持ちが生じないように、できるだけ新しい事を始めようとせず、一度始めたことは変更しないことで安心を得ようとすると考えられています。

多少のこだわりは、誰にでもあるものです。
しかし、社会的に望ましくない行動や、生活していく上で支障があったり、周りの人が困ってしまう「困ったこだわり行動」には対処が必要です。
「困ったこだわり行動」が見られると、やめてほしい気持ちのあまり、大人は叱ったり、禁止してしまうことがありますが、叱ったり、禁止したりという消去法では、かえって状態を悪化させてしまう可能性があるのです😥
では、どうすれば良いでしょうか??

まず、こだわりがあることを理解し、それを前提として、その行動を段階的に望ましい行動や内容に変化させる方法を考えると良いでしょう。
決まったことを飽きずに続けることができる、という肯定的な面を生かして、減らしてほしい「困ったこだわり行動」よりも、誰も困らない「よいこだわり行動」(例:歯を決まった順序で磨く、お風呂で髪や体を決まった順序で洗うなど)を見つけることも一案です。
「よいこだわり」へとシフトしていけば、自然と「困ったこだわり行動」の場面は減っていくはずです。

次に、「困ったこだわり行動」へのアプローチとして、最も重要なことは「予防」です。
こだわる対象、こだわる場面に遭遇させないことが重要となります。
どうしても「やる!」と言い張って聞いてくれない時には、「時計の針が〇〇に来るまで▲▲しても良いよ」など、ルールを決めて行うことも良いでしょう。
その際は、タイマーなどを使って、次の行動の開始、終了の見通しがつくように支援することも有効です。

いかがでしたか??
今回は、自閉症スペクトラムの子どもたちに見られることの多い「こだわり行動」の対処法をご紹介しました。
周囲の理解や適切な対応が不足した場合、二次障害へと発展することもあるため、適切に対応できるようにこちらが備えておくことが大切だと思います👦👧

今回のこころコラムは以上になります!
次回もお楽しみに😊

参考文献
杉山登志郎・辻井正次 2013 「発達障害のある子どもができることを伸ばす!思春期編」 日東書院本社