皆さんこんにちは😊
放課後等デイサービスあ~すり~と公認心理師の上野山です😊

朝晩は大分過ごしやすくなりましたが、まだまだ暑いですね…。
皆さんくれぐれも、熱中症には気を付けてくださいね。

さて、「こころコラム」第2回は、発達障害の種類についてご紹介したいと思います。

発達障害を扱う場(教育、医療、福祉など)によって、依拠する法律や基準は異なるかと思いますが、医療現場では、前回もご紹介した「DSM-5」という診断と統計マニュアルによって診断されることが多いと思いますので、これに沿ってご紹介していきます。

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DSM-5では、発達障害は「神経発達障害群」という障害の中に分類されます。
神経系の発達に関連する障害、ということですね。
では、その中身を見ていきましょう^^

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  • 知的能力障害(知的発達症/知的障害)
    ・発達期(18歳まで)に生じ、知的機能適応機能の明らかな制約がある
    ・IQ70以下が知的能力障害を診断する基準の一つ。
    ・概念的領域(記憶、言語、数学的思考、問題解決)、社会的領域(対人コミュニケーションスキル)、実用的領域(セルフケア、 学校や仕事への参加、家庭での課題、金銭管理)における困難さが認められる。

 

  • コミュニケーション症(コミュニケーション障害)
    言語障害(話す、書くなどの言語の習得および使用における持続的な困難さ)
    語音障害(会話の分かりやすさを妨げ、言語的コミュニケーションによる意思伝達を阻むような、語音の産出に持続的な困難さがある)
    吃音(会話の正常な流暢性と時間的な構成〔テンポ〕における困難)
    社会的コミュニケーション障害相手や状況に合わせてコミュニケーションを変える、会話で相づちを打ったり誤解されたときに言い換えるなどの言語的、非言語的なコミュニケーションの使用、あいまいな言葉の理解の困難)

 

  • 自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)(ASD)
    対人的なやりとりコミュニケーションの取り方の問題(例:距離の取り方が近すぎる、興味や感情を共有することが少ない、身振りを理解したり使用することの困難、状況にあった行動に調整することの困難、仲間に対する興味の低さ等)
    活動や興味の範囲が狭い同じことが繰り返される(例:同じ仕草や行為を繰り返したり、相手の言葉を同じように繰り返したりする、特定の習慣や儀式にこだわる、物の一部などに極端にこだわり続ける、感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ等)

 

  • 注意欠如・多動症(注意欠如・多動性障害)(ADHD)
    不注意(活動に集中できず、持続性が低い)と多動性・衝動性静止状態が保ちにくく、過度に落ち着きがない)の問題

 

  • 限局性学習症(限局性学習障害)(SLD)
    読む
    (書かれた単語の意味が理解できない、単語を間違って音読する、言葉を当てずっぽうに言う等)、書く句読点の使い方が分からない、文法の誤りが多い、綴り字の困難さ等)、計算する数字の大小や関係を理解することの困難、数を正確に数えられない、文章問題ができない等)においてみられる障害

 

  • 運動症(運動障害)
    発達性協調運動障害…協調運動の獲得や遂行が、その人の生活年齢や技能の学習および使用の機会に応じて期待されるものよりも劣っている(例:物を落とす、または物にぶつかる等の不器用さ、物をつかんだり、ハサミや刃物を使う、書字、自転車に乗る、スポーツに参加する等の運動技能の遂行における遅さと正確さによって明らかになる
    常同運動障害(反復的で無目的な運動行動)・チック症突発的で反復性の運動または発声)等
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発達障害といっても、これだけの種類があるんですね。
ご覧の通り、同じ「神経発達障害」であっても各障害によって症状はまったく異なります
しかし、いくつかの障害が併存することもあり、知的障害を伴う場合もあります。

つまり、10人いれば10人とも違う様相を呈するので、おのずと直面する問題も異なってきます。
なので、治療については、基本とされている方針に加え、その子どもの困り事に応じて一人一人好ましい方法を考えていくことが望ましいと思われます。


発達障害は、見えづらい障害
のため、発見が遅れると、うつ病や不登校、引きこもりなどの二次障害を招く場合もあります。
上記のような症状がみられたり、学校や家庭で困り事、問題を感じられる場合は、医療機関等に相談してみてください。
早期の発見と、お子様に合った治療や療育を行っていくことが大切です。

今回のコラムは以上になります😊
また次回もお楽しみに✨

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参考文献
高島三郎・大野裕 2014 「DSM-5 精神疾患の分類と診断の基準」 医学書院