皆さんこんにちは😊
放課後等デイサービスあ~すり~と公認心理師の上野山です😊

明日から8月ですね。オリンピックも始まっています!
コロナ渦での開催ということで、選手にとっても私たち観客にとっても異例のオリンピックとなりました。
選手たちが懸命に競技に取り組む姿は、感動を与えてくれますね✨

 

さて、お子さまの夏休みの宿題は順調に進んでいますでしょうか?
宿題やお手伝いにもう少しやる気になってくれたら…。そう思うことはありますよね。

しかし、「宿題をしなさい」「お手伝いしてくれる」と声をかけても、子どもはなかなかやる気になってくれず好きなことをしてばかり。
気づけばそんな子どもに対してイライラしてしまう…。そんな経験をする親御さんも多いのではないでしょうか?

そこで、今回は、行動療法として使われている「トークンエコノミ」という心理学の手法をご紹介したいと思います🙂
目標を立てて取り組み、できたらご褒美と交換できるという仕組みです。
「できた!」ということが見えて分かりやすい方法なので、発達障害のある子にとっても取り組みやすく、療育現場などでも取り入れられています

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トークン”とは、”代理貨幣”という意味です。つまり、お金の代わりということ。
身近な例でいうと、お店でもらえるポイントカードがあります。
買い物をして一定のポイントがたまると、お金の代わりとして商品の購入に使えたりしますよね。
ポイントほしさに、ついそのお店で買い物をしてしまう…。その仕組みを利用したものが「トークンエコノミー」です。

要点は2つあります。

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①まず、「何を行動目標とするのか」「ご褒美は何にするのかを具体的に決めます。
頑張ったときにご褒美をあげた経験のある人は多いと思います。
しかし、何をどれだけ頑張れたら、どんなご褒美をあげるのか、あらかじめはっきり決めている人は少ないかもしれません。
継続的に頑張れるようにするには、行動目標やご褒美を具体的に決める必要があります。

②次に、目標とする行動ができるたびにポイントを与えて、一定量たまったらご褒美をあげます
1回頑張ったらすぐご褒美をあげるのではなく、1回頑張るごとに1ポイントずつ与えて、それが一定量(たとえば5ポイントや10ポイントなど)貯まった時に初めてご褒美をあげるようにします。
ご褒美にたどり着くためにポイントを貯めようとして、目標とする行動を繰り返し行えるようになります。

ポイントが、目標行動へのモチベーションになるということです。

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行動に対するモチベーションが高まり、頑張れる自分に良い感情がもてます。
しっかりご褒美をあげるからこそ、また次の時に頑張れる。そうした良い循環も生まれます。

ぜひ、この手法を使って、お子さまの“望ましい行動を増やして成長させてあげてください!

このトークンエコノミーは、お子さまに対してだけでなく、お父さまやお母さまご自身の行動管理とセルフケアにも使えます。
普段、子育てや家事、仕事などを頑張っているご自身に対しても、ぜひ、目標とご褒美を決めて、取り組んでみてください😊

今回のコラムは以上になります😊
また次回もお楽しみに✨

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参考文献
越川房子 監 2007 「ココロが軽くなるエクササイズ」 東京書籍