こんにちは^^

お子さまの発達について病院や市の福祉課等に相談された際、検査を実施する場合が多いかと思います。
今回のこころコラムでは、発達を調べるための知能検査にスポットを当てて、その代表的な検査である「WISC-Ⅳ」の結果の見方と、その日常生活への活かし方についてご紹介したいと思います!

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知能検査とは

まず知能検査とは何か?について軽くご紹介します。
位置づけとしては、心理検査のなかの一つと言えますが、心理検査というと、発達検査、知能検査、性格検査、適性検査、親子関係検査…等、多様な種類があります。
これらを目的に応じて選択していくわけですが、たいていは、対象者の知的側面、情緒的側面、パーソナリティ等を幅広く理解するために、いくつかの検査を組み合わせて実施することも多いです。
知能検査の代表的な検査であるWISC-Ⅳでは、全体的なIQ(知能指数)と、知能の細かな領域ごとのIQ得意不得意のバランスが分かります。
IQはすべて平均100として算出されます。
平均100くらいの結果であれば、年齢相応で、平均的な知能と考えられます。
しかし、発達障害をもつ子どもでは、発達の凸凹(得意、不得意のばらつき)があることが多く、そのバランスをみるために実施されることも多いです。

 

WISC-Ⅳで何を測るのか

WISC-Ⅳ(Wechsler Intelligence Scale for Children-Fourth Edition:ウィスク・フォー)は、児童の知能測定のために作成された検査で、5歳0か月から16歳11か月が対象年齢です。

1時間半~2時間かかる検査なので、子どもの疲れ具合を見ながら、適宜休憩を入れて行います。

10種類の下位検査と5つの補助検査から構成される検査で、4つの合成得点(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度)と、それらを統合した全検査IQが分かります。

4つの各指標は、それぞれ以下の能力に関係しています。
言語理解(VCI)… 言葉による理解や表現、習得知識
知覚推理(PRI)… 目で見た情報の理解や推理力
ワーキングメモリー(WMI)… 注意・集中力、耳で聴いた情報を保持しながら処理する能力
処理速度(PSI)… 情報処理のスピードや筆記能力 です。

その子どもの中でどの領域が得意か、あるいは不得意かをとらえることができます。

 

各指標が低い場合と関わりの工夫

各指標が低い場合に想定される、その子どもの苦手さ、そしてその場合の関わりの工夫について考えてみます。

言語理解が低い

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言葉での理解や表現が苦手なので、説明や指示は短く簡潔にする、目で見て理解できるツールを用いる指示が正確に伝わったかどうか確認する。

知覚推理が低い

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物事を予測したり、目で見た情報を理解することが苦手なので、場面や状況を分かりやすい言葉で一つ一つ順を追って説明する、頭の中だけでイメージさせるのではなく、具体的な道具を使って理解してもらう言葉での説明もつける

ワーキングメモリーが低い
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注意や集中を維持することが苦手で、聞いたことをすぐに忘れてしまいやすいので、注意をこちらに向けてから指示を行う指示は短く簡潔にし、繰り返し提示する、できる限り環境的な刺激を減らす

処理速度が低い

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課題を行うスピードが遅く、急かされると力を発揮できにくいので、焦らせないことや、十分に時間を確保し、ゆとりをもって取り組ませる

このような事に注意を払いながら関わることで、苦手さが表に出にくく、子どものパフォーマンスも高まります^^
また、苦手なことばかりに注目するのではなく、得意なことを伸ばしてあげる視点も大切です。

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検査結果については、検査者や医師からも説明があるかと思いますが、不明な点や、日常生活でどんなことに注意すればよいかについては、お聞きになってみると良いかと思います。
今回のこころコラムは以上になります。
では、次回もお楽しみに☆彡

参考文献
松田修 2013 「日本版WISC-Ⅳの理解と活用」 The Annual Report of Educational Psychology in Japan, Vol.52, 238-243