皆さんこんにちは😊
放課後等デイサービスあ~すり~と公認心理師の上野山です😊

今回のこころコラムでは、発達障害のある子どものライフプランニングについて考えてみたいと思います。
誰にでも得意なことと苦手なことがありますが、発達障害の子どもでは、障害の特性から”うまくいかない”場面に遭遇しやすく、自分の”苦手”を感じやすいです。
思春期を迎え、自分は将来何になりたいのか?どんなことをしたいのか?を考えていく際、自分のできない場面ばかりに焦点が当たっていると、否定的な自己イメージから将来や進路について考えづらくなってしまいます。

思春期を迎える子どもに対して、周囲の大人はどのようなサポートが出来るでしょうか?
今回はそうしたことについて考えてみたいと思います🙂

発達障害の子どもたちは、先ほども述べたように、障害特性から”できないこと”や”苦手”に遭遇しやすいと考えられます。
思春期になれば、自分と他者を比較し、「みんなのように上手くできない自分はダメな人間だ」と否定的な自己評価を重ねることが多くなると考えられます。
しかし、どんな特性をもった子どもにも、必ず「良いところ」「得意なこと」「出来ていること」があります。
発達障害の子どもたちは特に、自分の行動を客観的にみることが難しいため、自分の「良いところ」や「出来ていること」に目が向きにくくなります。
そうした際に助けになるのが、周囲の大人たちが、子どもの「良いところ」や「出来ていること」を認めてあげることです。
周囲から認めてもらう体験を積み重ねることで、少しずつ自分の「良いところ」を自分でも認めることができるようになり、自己肯定感を育んでいくことができます。

また、自分の「良いところ」と「苦手なところ」を整理することで、「苦手もあるけど、良いところもある」という肯定的な感覚をもつことができ、”自分はこういう人間だ” という自己理解へと繋がっていきます。
思春期から成人へと成長していく際には、「自分がどんな人間であるのか」を自己理解していくことがとても重要です。
そうした自己理解を土台にして、例えば「電車が好きだから車両を開発できる仕事に就きたい」や「一つのことに夢中になれるから何かを研究できる仕事に就きたい」など、将来の進路や方向性を考えていくことが出来るでしょう。

大まかな方向性が決まれば、今の自分が行動できる点や、工夫できる点を考えていきましょう。
例えば、「希望の道に進むには数学をもう少し頑張る必要があるな」とか、「自分にはイライラするところがあるから、イライラしそうになった時の対処法を考えよう」などです。

このように、今の自分が努力できる事や行動できる事を考えていくには、「得意」も「苦手」も含めた色々な自分を理解しておくことが大切です。
まずは、子どもたちが自分の事を理解できるように、大人が子どもの「良いところ」を認めてあげることや、「得意」と「苦手」を整理する作業を手伝ってあげてみてくださいね🙂

いかがでしたか??
ライフプランニングというと壮大な感じがしますが、今出来る自己理解の作業を丁寧に行っていくと、自ずと進みたい方向性が見えてくることと思います。
時間がかかる作業ですので、すぐに見えて来なくても大丈夫です。じっくりと時間をかけて考えていきましょう☝️✨

今回のこころコラムは以上になります!
次回もお楽しみに😊

参考文献
杉山登志郎・辻井正次 2013 「発達障害のある子どもができることを伸ばす!思春期編」 日東書院本社