皆さん、こんにちは😊

今回のこころコラムでは「気持ちのコントロール」についてお話します。
日々の生活の中で、つい感情がたかぶってイライラしたり、抑えきれない怒りを感じたりすることはありませんか?

本当は冷静に言葉で伝えたいのに、つい声が大きくなってしまったり、物に当たって後悔してしまったり……。
そんな経験は、誰しも一度はあるものです。
今回は、感情を上手に落ち着かせ、自分の気持ちを「攻撃的な形」ではなく、相手に穏やかに思いを伝えるための具体的なヒントをご紹介しようと思います。

気持ちのリスト
まず、気持ちを相手に伝えるためには、自分自身の感じた気持ちに気付き、その気持ちを表す言葉を幅広く知っておくことが大切です。
これは「感情のラベリング」という手法です。
顔の表情と気持ちを表す言葉を描いたイラストを用意し、お子さんが気持ちの表現やコントロールに困っている時に、それを見せながら、お子さんの気持ちを尋ねてみてください。
例えば、小学生くらいのお子さんには、さみしい、こわい、がっかり、びっくり、イライラなど、中高生のお子さんには、不安、絶望、驚き、怒り、嫉妬、など、お子さんの成長に合わせて言葉を変えることもおすすめです。
気持ちの例は、参考文献に載せている本にも例がありますので、参考になさってくださいね。
大人の方の場合は、もやもやした気持ちになった時や、泣きたい気持ちになった時などに、今、気持ちに名前をつけるとしたら何になるだろう?と考えてみてください。
攻撃的にならないと人に気持ちが伝わらないわけではありません。
気持ちを表す言葉をたくさん知っておくことで、攻撃的な形をとらず、自分の気持ちをまっすぐに相手に伝えることができます。

点数をつける
2つ目のヒントは、気持ちに点数をつけること、心理学では「スケーリング」と呼ばれています、
例えば、怒りやイライラに点数をつけてみると、0~10点満点で、0がまったく怒っていない、1~3が少しイライラしている、4~6がまぁまぁ強い怒り、7~9が強い怒り、10が非常に強い怒り、といった表現ができます。
点数をつけることのメリットは、感情にのまれずに自分のことを客観的にみることができ、対処がとりやすくなること、また、例えば怒りだと何にどのくらいの怒りを感じるのかなど、自分の癖が分かってくることです。
物差しや温度計などのイラストに、点数と、点数に応じた気持ちの程度を書いておき、それを見ながらどれくらいの強さかを考える習慣をつけてみましょう。

対処法をもつ
これは、気持ちを落ち着けたり、上手にコントロールするための対処法をもっておくということです。
コーピング」として心理学では知られています。
例えば、気持ちがたかぶった時、大きな声を出してしまったり、攻撃的な言葉を発してしまうことで困っている場合は、深呼吸をする、氷をなめる、1~10まで声に出して数える、アロマの臭いをかぐなど、小さなことで良いので気持ちを落ち着けるための対処法を使います。
しかし、イライラしたり怒ったりしている時に、この対処法を思い出せるかというと難しかったりするので、いつも使うノートに書いておいて持ち歩いたり、家の中であれば、紙に書いて目に付くところに貼っておくのも良いでしょう。
対処法を使って、気持ちを落ち着けられたという経験を積むことで、「今日は少しだけうまくコントロールできた」と、自己効力感を育てることができます。

今回は、気持ちをコントロールするためのヒントを3つご紹介しました。
やってみても、うまくいかないこともあると思います。
しかし、回数を重ねたり、お子さんの場合ですとお父さんやお母さんのサポートを借りることによって、徐々に自分の気持ちを見る癖がつき、対処がとれるようになるはずです。
少しでもやってみようと思ったものから、ぜひ取り入れてみてくださいね😊

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参考文献
明翫光宜・飯田愛・小倉正義(著)辻井正次(監修)NPO法人アスペ・エルデの会(編) 2018 「発達障害の子の気持ちのコントロール(6歳児から使えるワークブック1)」 合同出版
エレンリッチ-メイ, J., ケネディ, S. M., シェアマン, J. A., ベネット, S. M., & バーロウ, D. H. 2021 「10代のための感情を味方につけるプログラム ワークブック (つらい感情とうまくつきあう認知行動療法の統一プロトコル)」(藤里紘子・堀越勝 監訳, 伊藤正哉・加藤典子 訳) 福村出版