皆さんこんにちは😊
放課後等デイサービスあ~すり~と公認心理師の上野山です😊

皆さん「アサーション」という言葉を聞いたことはありますか?
アサーションとは「主張」や「表明」という意味で、心理学の分野では、相手と対等な立場に立って自己主張をするためのコミュニケーションスキルの意味で使われます🙂

アサーションの考え方を最初に紹介したアメリカのある心理学者は、自己表現のタイプは以下の3つがあると言われています。
攻撃的表現、②非主張的表現、③アサーティブな表現

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それぞれのタイプについてご説明していきたいと思います。
まず①攻撃的表現は、「自分のことだけ考えて、相手を攻撃するような表現」。
次の②非主張的表現は、「自分よりも他者を優先し、自分のことは後回しにする表現」。
そして③アサーティブな表現は「自分のことをまず考えるが、同時に他者をも配慮する表現」と言われています。

例をあげて考えてみましょう。
例えば、今あなたはレストランにいるとします。
そこへ、先ほどあなたが注文したメニューとは別のメニューを店員さんが運んできたとします。
あまり時間がなく急いでいる時だったとしたら、あなたならどんな風に気持ちを伝えますか?
Aさん、Bさん、Cさんの3人の例を見てみましょう。

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Aさん
(腹を立てながら)私が注文したメニューと違うんですけど!時間がないのに!早く取り替えて下さい!!」と伝えました。
Bさん
あ・・・(違うメニューという事に気づきながらも、取り替えてもらうのは申し訳ないと思い)ありがとうございます・・・」と仕方なくその料理を受け取りました。
Cさん
すみません。これは私が注文したメニューとは別のメニューです。今日はあまり時間がないのですが、もし取り替えてもらうとしたら、どのくらい時間がかかりますか?」と尋ねました。

この例で考えると、Aさんの表現が ①攻撃的表現、Bさんの表現が ②非主張的表現、Cさんの表現が ③アサーティブな表現になります。
Aさんの攻撃的表現は、怒りの気持ちが前面に出ていることが読み取れます。
Bさんの非主張的表現では、自分の気持ちを抑えて我慢している様子がうかがえますね。
一方、Cさんのアサーティブな表現は、落ち着いて事実や状況を相手に伝え、お願いが可能かどうかを相手に伺っています

 

Aさんの場合、もし料理を取り替えてもらえたとしても、大声をあげてしまったために周りのお客さんに白い目で見られたり、腹を立てながら食事をするのも何だか気持ちよくありませんね。怒りをぶつけられた相手も、身構えてしまいます。
Bさんの場合は、自分が頼んだものとは違うものを食べることになるので、もやもやした気持ちが残りそうですし、事実を伝えれば良かった…と後で後悔や怒りが湧いてくるかもしれません。
一方、Cさんの場合は、もし間に合いそうだったら取り替えてもらう事が出来て気持ち良く食事が出来そうですし、もし取り替えてもらう時間がなかったとしても、きちんと事実を相手に伝えたことで、気持ちのもやもやが大きく残ることはなさそうです。お店側も、きちんと誠意をもって対応しようという気持ちをもってくれるのではないでしょうか。

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このように、アサーティブな表現は、自分も相手も大切にする表現であり、自分にとっても、相手にとっても、メリットの大きい気持ちの伝え方ということが分かります。
ポイントは、客観的な事実を落ち着いて伝えること、その上で、自分の気持ちやお願いを伝えてみることです。
もしお願いが却下された場合には、どのようにするか?の妥協点も併せて考えておくとなお良いでしょう。

怒りを感じた際には、前回ご紹介したアンガーマネジメントを用いつつ、アサーティブな表現をぜひ使ってみてくださいね🙂

今回のこころコラムは以上になります😊
また次回もお楽しみに✨